水虫は正式には足白癬(あしはくせん)と呼ばれ、白癬菌(はくせんきん)というカビ(真菌)が足の皮膚の角質層に入り込んで 増殖することで起こります。日本人の5人に1人が経験するといわれるほど身近な感染症で、 年齢や清潔さに関係なく誰にでも起こります。
白癬菌が好むのは「高温・多湿・栄養(角質)」
白癬菌は皮膚の角質に含まれるケラチンを栄養源にし、温度と湿度が高い環境で活発になります。 革靴やブーツを長時間履く、靴の中が汗で蒸れる、足を洗っても指の間を乾かさない—— こうした条件がそろうと、菌が定着しやすくなります。
- 1日中同じ靴を履き、汗で内部の湿度が上がっている
- スポーツジム・温泉・プールなど、素足で歩く場所をよく利用する
- 家族に水虫の人がいて、バスマットやスリッパを共用している
- 足の指が密着していて、指の間が乾きにくい
- 糖尿病などで免疫や血流の状態に不安がある
水虫の初期症状——最初に出るサイン
水虫は「ある日突然かゆくなる」ものではなく、静かに始まることがほとんどです。 次のような小さな変化が、もっとも早いサインとして現れます。
- 薬指と小指の間が少し白くふやけている(お風呂上がりに気づきやすい)
- 指の間の皮が薄くめくれる。痛みもかゆみもない
- 足の裏の縁に、小さなつぶつぶ(水ぶくれ)が数個できた
- かかとが粉をふいたようにガサガサする。保湿しても戻らない
- 爪の先や側面に白〜黄色い濁りが出てきた
- 片足だけに症状がある(左右対称なら別の原因を疑う)
水虫の4つのタイプを一覧で比較
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| タイプ | 出る場所 | 見た目 | かゆみ | 間違えやすいもの |
|---|---|---|---|---|
| 趾間型(しかんがた) | 足の指の間(特に薬指と小指の間) | 白くふやける・皮がめくれる・ジュクジュク | 強く出やすい | あせも・湿疹・靴ずれ |
| 小水疱型(しょうすいほうがた) | 足裏・土踏まず・足の縁 | 小さな水ぶくれが集まる | 強く出やすい | 汗疱(あせによる水ぶくれ) |
| 角質増殖型 | かかと・足裏全体 | 角質が分厚く硬くなり粉をふく | 出にくい | 乾燥肌・かかとのひび割れ |
| 爪水虫(爪白癬) | 足の爪(親指に多い) | 白〜黄色く濁る・厚くなる・もろくなる | ほぼ出ない | 爪の外傷・加齢による変色 |
1. 趾間型(しかんがた)— 指の間がジュクジュク・皮がむける
最も多いタイプで、特に薬指と小指の間に出やすいのが特徴です。皮膚が白くふやけ、 めくれ、ときに強いかゆみをともないます。掻き崩すと細菌感染を起こすことがあります。
2. 小水疱型(しょうすいほうがた)— 小さな水ぶくれ
足の裏や土踏まず、足の縁に小さな水ぶくれが集まってできます。梅雨から夏に悪化しやすく、 かゆみが強く出る傾向があります。
3. 角質増殖型 — かかとがガチガチに硬くなる
かかとを中心に角質が分厚くなり、粉をふいたようにガサガサになります。かゆみが出にくいため「乾燥肌」と思い込んで放置されがちで、 気づかないうちに爪へ広がることがあります。
4. 爪水虫(爪白癬)— 爪が白く濁り、厚くなる
足の皮膚から爪へと菌が侵入したタイプです。爪が白〜黄色く濁り、厚くもろくなります。 痛みやかゆみが少ないため気づきにくい一方、爪は硬く薬が届きにくいため、もっとも根気が必要なタイプです。
かゆくない水虫も、めずらしくありません
かゆみは菌そのものではなく、免疫反応や炎症の程度で決まります。角質増殖型や爪水虫は かゆみが乏しいことが多く、「かゆくないから大丈夫」と判断するのは危険です。 爪の色・厚み・もろさの変化、かかとの粉ふきが続いている場合は、水虫を疑ってみてください。
水虫と間違えやすい別の病気
見た目が似ていても原因が違えば、必要なケアは変わります。抗真菌薬を塗っても 2週間ほどで手応えがない場合は、次のような別の原因を考えて受診してください。
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| 似ている症状 | 見分けのヒント |
|---|---|
| 汗疱(かんぽう) | 左右対称に出やすく、季節性で繰り返す。手のひらにも出ることがある |
| 接触性皮膚炎 | 靴・靴下・洗剤など接触部位に一致して出る。原因を避けると改善する |
| 乾燥性の角質肥厚 | 全体に均一で、保湿でやわらぐ。粉ふきの範囲が両足対称 |
| 爪の外傷・圧迫 | 変色の時期がはっきりしており、爪が伸びるにつれ先へ移動する |
| カンジダなど別の真菌 | 皮膚のしわ部分や爪周囲の赤みが強い。検査で判別が必要 |
水虫はうつる?家族にうつさないために
白癬菌は、皮膚からはがれ落ちた角質のかけらに含まれて移動します。 バスマット・スリッパ・床のほこり・爪切りの共用が主な経路です。ただし菌が足に付いた 瞬間に感染するわけではなく、付着したまま長時間高温多湿になることで 定着します。帰宅後や入浴時に洗って乾かす習慣があれば、リスクは大きく下がります。
- バスマットは家族と分ける、または毎日交換して乾かす
- スリッパ・靴下・タオル・爪切りは共用しない
- 床とカーペットはこまめに掃除機をかける(角質のかけらを残さない)
- 入浴後は指を1本ずつ広げて水気を完全に拭き取る
- 家族に症状がある人がいれば、同じ時期にあわせてケアする
より詳しい家庭内の対策は予防と再発対策のページにまとめています。
放置するとどうなるか
- 足裏 → 指の間 → 爪へと感染範囲が広がっていく
- 爪に入ると治療期間が数ヶ月〜1年以上に長引く
- 爪の変形で靴が当たって痛む、巻き爪の原因になる
- 掻き傷から細菌が入り、蜂窩炎(ほうかえん)などを起こすことがある
- バスマット・スリッパ・床を介して家族へ広がる
水虫の治し方——セルフケアの全体像
皮膚や爪まわりの水虫は、抗真菌成分を含む市販の外用薬(OTC医薬品)で毎日ケアするのが基本です。ミズムクリアEXは有効成分テルビナフィン塩酸塩を配合した第2類医薬品 / 水虫治療薬で、1日1回、患部に塗って続けるタイプの液剤です。 かたい爪まわりの角質にもいきわたるように設計されています。
- ① 石けんで指の間までていねいに洗い、こすりすぎない
- ② タオルで指を1本ずつ広げ、水気を完全に拭き取る
- ③ 患部と、その周囲1〜2cmまで広めに塗る(見えない菌の範囲を想定する)
- ④ 塗る時間を毎日固定する(入浴後がもっとも続けやすい)
- ⑤ 靴下は毎日替え、同じ靴を連日履かない
- ⑥ 見た目が良くなっても約1ヶ月は続ける
どのくらいの量が必要?
タイプ別「次に読むページ」
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| いまの症状 | 次に読むページ |
|---|---|
| 指の間がかゆい・皮がむける | 足の指の間がかゆい|趾間型のセルフケア |
| かかとが厚く硬い・粉をふく | かかとのガサガサ・ひび割れ |
| 爪が白く濁る・厚くなる | 爪水虫(爪白癬)とは |
| 市販薬で治せるか知りたい | 爪水虫の市販薬まとめ |
| どのくらいで治るか知りたい | 治るまでの期間の目安 |
| 皮膚科に行くべきか迷う | 皮膚科と市販薬の使い分け |
対象別に気をつけたいこと
- 女性:ネイルやペディキュアで爪の変化が隠れやすく、発見が遅れがちです
- 子ども:皮膚が薄くデリケートなため、市販薬の使用前に薬剤師・医師へ相談してください
- 妊娠中・授乳中:使用可否は製品ごとに異なります。必ず事前にご相談ください
- 高齢の方:爪が厚く硬くなりやすく、爪切りの際の傷から悪化しないよう注意が必要です
- 糖尿病・免疫の状態に不安がある方:自己判断でのセルフケアは避け、医療機関にご相談ください
よくある質問
Q. 水虫の初期症状はどんな感じですか?
A. 多くは足の指の間の軽い皮むけ・白いふやけ・小さなめくれから始まります。かゆみがない場合もあり、かかとの粉ふきや爪の白い濁りが最初のサインになることもあります。
Q. かゆくないのに水虫のことはありますか?
A. あります。かゆみは菌そのものではなく炎症の程度で決まるため、角質増殖型(かかとが硬くなるタイプ)や爪水虫はかゆみが乏しいことが多く、乾燥肌と間違われやすいです。
Q. 自分で水虫かどうか見分けられますか?
A. 片足だけ・特定の指の間だけに出る、かゆみ止めを塗ると一時的に楽になって後で悪化する、といった特徴は水虫を疑うポイントです。ただし湿疹や汗疱と見た目が似ることがあり、確定には皮膚科での顕微鏡検査が必要です。
Q. 水虫は家族にうつりますか?
A. 菌が付いた角質のかけらを介してうつることがあります。バスマット・スリッパ・爪切り・床のほこりが主な経路です。ただし付着してすぐ感染するわけではなく、洗って乾かす習慣で予防できます。
Q. 市販薬で治せますか?
A. 皮膚の水虫は抗真菌成分を含む市販の外用薬でのセルフケアが基本です。爪の内部深くまで進行した爪白癬や、範囲が広い・ただれがある場合は医療機関での治療が必要になることがあります。
Q. どのくらい塗り続ければいいですか?
A. 皮膚の角質が入れ替わるまで時間がかかるため、見た目が良くなってからも1ヶ月程度続けるのが一般的な考え方です。自己判断で早くやめると再発しやすくなります。
Q. お風呂のあとに塗るのが良いですか?
A. 入浴後は角質がやわらかく、水分を拭き取ってから塗ると薬がなじみやすいタイミングです。指の間は1本ずつ広げて完全に乾かしてから塗ってください。
Q. 子どもや妊娠中でも使えますか?
A. 市販薬の使用可否は製品ごとに異なります。小児・妊娠中・授乳中の方、他の薬を使用中の方は、使用前に薬剤師・登録販売者または医師にご相談ください。
Q. 水虫と爪の外傷はどう違いますか?
A. 外傷による爪の変色は原因となったぶつけた時期がはっきりしており、伸びるにつれて先へ移動します。爪水虫は根元側や側面から白〜黄色く濁り、厚くもろくなる変化が続きます。
Q. ステロイド軟膏を塗ってしまいました
A. ステロイドは炎症を抑える一方で菌が増えやすくなるため、水虫では悪化することがあります。使用を中止し、症状が強い場合は皮膚科にご相談ください。
医療機関の受診をおすすめする場合

